稜弥side

皆、なんかテンションがおかしい。

俺も、璃裡のことは好きだけど

覗きに行ったら、美瑠達に怒られるんじゃないのか？

・・・なんて考えてるのは俺だけなのか？

「おい、翔人。」

「・・・ん？」

「お前も狙ってんの？」

「・・・何を？」

「璃裡のこと。」

「・・・あー・・多分。」

はぁ？

マジかよ。

てっきり、んなことねーしって

返ってくるかと思ったのに。

しかも、

別に。でもねーぞ？

思いっきり肯定しやがった、コイツ。

「多分って・・、マジかよ？」

「・・・わりーかよ。」

「いや、そーじゃねーけど・・・。」

流石の俺も、ちっと困った。

俺、１番翔人と仲いいんだけどなぁ・・・。

「・・・稜弥は？」

「俺？」

「・・・狙ってんの？」

「・・・おう。」

俺、璃裡のこと気に入ってるし。

てか、あんな可愛い子、

ほっとくわけねーだろ？

皆思ってるっての。

「・・・じゃ、お前もくんだ。」

「・・・わりーかよ。」

「・・いや。いーんじゃねーの？」

「・・・あっそ。」

こんなによくしゃべる翔人は、初めてだ。

笑ったりとか、あんましねー奴だからな。

俺も１回くれーしか、見たことねーし。

・・・璃裡なら

コイツも笑顔に出来んのかもな。