「ここ?」

「おう。俺の好きな店。」

とりあえず街に出ようってことになって

人ごみを2人並んで歩く。

気づいたときには

あたしの右手は、和弥の左手に包まれてた。

ちらっと和弥のほうを見ると、ちょっとだけ赤い顔をしてて

あたしのこと意識してくれてるのかなって

嬉しくなった。

「可愛いアクセ~。」

「だろ?俺、この店好きだから。優にも知っててほしかったんだ。」

「あ、ありがと・・///」

女の子っぽいわけじゃないのに

なんか可愛くて。

あたしはすごく好きなタイプ。




「これ・・いいなぁ・・。」

あたしが見ていたのは、ネックレス。

赤くって、りんごの形をしてて

中がハートになってる。

すごく珍しい。

「優?どーした?」

「ん?これ、可愛いから買おうかなぁって。」

「ふーん。」

和弥はそれだけ言って、あたしの手から

ネックレスをひょいっと奪ってしまう。