「せっかくだしぃ、翔兄に見せてくれば?」

「へっ?翔人に?」

「そうそう♪ほらほら行こ~♪」

「ちょ、ちょっとーっ」

背中を押されて

どんどん前に進まされてしまうあたし。

翔人に見せるとか、恥ずかしいってばぁ・・・

別にいいけどさぁ・・・。




「翔兄っ!」

「・・・優か。どうしたんだ?」

「見て見て璃裡姉っ!めっちゃ可愛いっしょ?」

「・・それ、優が着せたのか?」

「そー。明日から、読者モデルのお仕事付き合ってもらうんだ♪」

もっと堂々とっ!

とか、よくわからないことを言われて

また優ちゃんに背中を押された。

びっくりして、前のめりにこけそうになる。

「・・あっぶねぇ。・・大丈夫か?」

「うん、へーき。ありがと。」

翔人は、わかっていたかのように

あたしのことを抱きとめてくれた。

やっぱり優しいなぁ・・・。

「服・・・。どう、かな?」

「・・似合ってる。可愛いな。」

「ほんとっ!?ありがとー。」

あたしが喜んでいると

翔人は、あたしの頭をポンポンしながら言った。

「・・優が無理言ったなら断ってもいーんだぞ?」

「ん?なんのこと?」

「・・だから、読者モデルとか何とか・・。」

「んーん。いいの。あたしも1回やってみたかったし♪」

「・・・そっか。」

読者モデルなんて、乙女の夢じゃんっ♪

あたしは、そんなに目立ちたいタイプじゃないけど・・・

それでも、1回くらい経験してみたいよねぇ♪