「璃裡、悪いけど・・。俺についてきてくんね?」

「りょ・・や・・君?」

「場所、かえたほうがほうがいいかと思って。だから、ちょっとだけ時間をくんねーか?」

「・・・わかった。いいよ。」

あたしはこくんっと頷いた。

涙を無理やり手で拭って、稜弥君の後ろについていった。

ひりひりする目元をおさえながら。



「お、おいっ・・。稜弥・・?」

「和弥、翔人を頼んだ。・・・ちょっと出かけてくる。」

「お、おう・・・?」

稜弥君は、少しだけ早足で歩いて行く。

毎日見てる風景も、今は涙で滲んで見えた。

どこに行くのかすら、わからないまま

あたしは稜弥君についていくしかなくて

無言のまま、歩き続けた。

・・・ほんとにどこに行くんだろ・・・?