1人になりたくて、家のドアを開ける。

いつものように、皆が

「お帰り!」

って言ってくれるのを遮るように

あたしは部屋に走った。





「っ・・・ばかっ・・・。」

布団を頭までかぶって

ぎゅっと丸くなる。

「・・・璃裡・・?」

「っ・・・。りょ、や・・君・・・?」

「俺だけだから、安心していい。あいつらは下に置いてきたから。」

「っ・・・ありがとっ・・・。」

あたしは、涙を堪えながら

稜弥君に応じる。

「翔人と・・何かあったか?」

「っ・・・たのっ・・・。」

「ん?」

「他の女の子とっ・・歩いてたのっ・・・。」

思い出しただけで

胸が苦しくなる。

こんな激しい感情が、独占欲が

あることなんて知らなかった。