「ふぅ・・。やっと戻ってこれた。」

あたし、寅軌璃裡〔とらきりり〕は

年齢的に言えば高校1年生。

今は夏。

突然のお父さんの仕事の都合で

日本に戻ってくることになったの。

「アメリカもよかったけど・・・。やっぱり日本が1番♪」

ちんまりとした背丈、栗色の髪。

ふわふわの洋服をきたあたしは、日本の空の下で

大きく両手を広げた。

「璃裡ー?何をやってるのー?」

「お、お母さんっ!」

「本当に日本が好きなのねぇ。よかったわね。」

「うんっ!」

あたしは、こくんっと頷いた。

「・・・にしても。日本はあっついねぇ・・・。」

「こんなものよ?早く慣れないと、身体壊しちゃいそう。」

「あはは。」

あたしは、新しい家を見た。

一戸建てのおっきい家だ。

・・・ってそれよりもっ!

新しい高校生活が、楽しみすぎるっ!

「ほら、早く中に入んなさいよー?」

「はーーいっ!」

あたしは、バタバタと家の中に入りながら

今夜は、明日のことが楽しみすぎて

眠れないかもぉ・・・〔笑〕

あたしは、色んな期待を胸に

もう少ししかない1日を過ごした。