…え? 一瞬、何が起こったのかわからなくて。 ぼんやりと、『いつもの手』の意味を理解した。 なんで、そんな簡単に…キスなんて出来るの……? 土がつくのなんてお構い無しに、その場にしゃがみこむ。 わけがわからなくて、でも涙は止まらなくて。 ああ、もう、いやだ。 この場から、離れよう。 私が全部、見なかったことにすればいいんだから。 亮だって、されたくてされたわけじゃないんだ。 私が、全部…忘れればいいんだから。 「…………これ、いつもやってんの?」