「あっ…清水………。」



僕が清水に手を振ろうとしたとき、

昴が丁度僕の目の前に立ち塞がった。



「真凛ちゃん、おはよ!」


えっ…昴に邪魔された?


「あら、おはよ。昴 。」



清水が昴に手を振った。

すると、昴はポツンとする僕を見て笑った。


くっそっ!!

何なんだよ?


「イラっとくるーっ!!」


僕がピリピリした顔をしていると、

教室から続々とクラスの子達が入ってきた。


「あっ…息吹くん、おはよ…」


そう言って、何故か

僕から離れていく女の子たち。


なんだ…?

いつもなら僕の周りで騒ぎ立てるくせに…

今日は何故か僕の顔を見ると


「おはよ、息吹くん…」


「今日も素敵ね。」


と控えめに僕の前を通り過ぎていく。

そして、影でコソっと女の子たちが話を始めた。

僕はそれが気になって耳を立てて聞いた。


「今日の息吹くん、何か違うよね…?」


何?一体…何が違うんだよ……!


「今日の息吹くん、何か怖いね…。」


「何かムスッとしてて近づきにくいね…」


何でだよ…。

ならいっそうの事…試すか…


僕はさっと自分の席から立ち上がって、

女の子たちの所へ自ら入っていった。


「じゃあさ、僕と恋してみない?」


僕がニッコリ笑いかけると


「えぇっ////!!」


と女の子たちはいつものように

僕の周りで騒ぎ出した。


そして、僕が思わず昴の方を見ると…そこに

清水がいて、すごく驚いた顔をしていた。



…………しまったぁっ!!