―――キーンコーンカーンコーン…
チャイムの音が鳴り響いた。
授業が終わり、僕はとっさに
心愛の元へ駆けていった。
「心愛お疲れっ!」
僕がニッコリ笑いかけると
「息吹もお疲れ様。相変わらず頭いいね!」
と心愛も僕に笑いかけた。
僕は少し照れて、
「そんなことないよっ…僕は…」
とその続きを言おうとした瞬間、
「はいはい、ストップ!!」
と瞬が僕と心愛の間に割り込んできた。
「瞬!幼馴染みとの会話を邪魔するの!?」
心愛も少しだけ拗ねたように瞬の方をむいた。
すると、瞬はニカッと笑って
「今からあの場所に行くぞ?」
と心愛に笑いかけた。
すると心愛も嬉しそうに笑って、
「あ…本当に?また新しい絵が見られるね!」
と、瞬の後を着いていった。
「悪いな、息吹。じゃあな!!」
瞬はニカッと笑って手を挙げた。
「ほいほい…。」
「またね、息吹!」
「うん、またね……」
心愛も僕に手を振って、瞬と教室を出ていった。
何か寂しくって仕方がない。
今までどうり話したくても
心愛は瞬にベッタリで……。
「はぁ…。」
思わず大きなため息が溢れた。
すると、
「何ため息ついてんの!?」
と誰かが僕に声をかけた。
思わずかかった声に振り返ると…
「よっ、息吹!!」


