僕と清水がそうこうして、理科室に戻ってくる
と、先生が実験の説明をしだした。
「ここは○○でこうなった。
つまり、どうなったか分かるか?」
隣でボケーっと瞬と心愛の方を見てる清水は
こんなの余裕なんだろうな…。
「それじゃあここを清水、こたえてくれ。」
「え?あっ…ハイ!!………えと…。」
困ったように隣の僕を見てくる清水。
えっ…何…?
もしかして分からないとか?
仕方ない…。
「ほら…」
僕は答えをノートの切れ端に書いて渡した。
すると、清水はそっとそれを受け取って
「はい…衝突したところが大きく盛り上がり、広大な山脈を作ります。」
と答えた。
先生はニッコリ笑って
「良くできたな。さすが清水だ。」
と、感心していた。
清水が椅子に座って僕の方を向いてこっそり、
「あ・り・が・と・う!」
と言った。
僕はそんな清水を見て
「別に…」
と言って清水から目をそらした。
清水は瞬と心愛が付き合いだしてから
ずっとこうだ。
瞬の方を見つめて…何考えてるんだ?


