僕は清水にハンカチを渡して
「ほらっ、涙は終わり。さぁ顔を上げてっ?」
と清水に笑いかけた。
すると、清水も落ち着いたように
「えぇ。」
と言ってハンカチで涙を拭って笑った。
やっぱり清水は笑ってた方がいい。
素直に僕はそう思った。
こうして僕らは走って理科室に向かった。
そして、理科室の扉をガチャっと開いて、
「おはよ!」
と僕が皆に向かって声をかけると……
「きゃあぁっ…//おはよ息吹くん。」
「今日も素敵ー♡」
理科室のドアを開けた途端に
僕は女の子達に囲まれてしまった…。
もう女の子はこりごりだってば…(笑)
僕が愛想笑いを振りまいて、
そこを通り過ぎようとすると、
後ろで何かがぶつかった音がした。
振り返ると女の子達におされて棚にぶつかった
清水がそこにいた。
上を見るとグラグラ揺れて今にも落ちてきそう
なビーカーが積み上がっていた。
「危ないっ…!」
僕はとっさに清水の元に駆けていった。