Four×loves2


私は家の中に入ってもう一度携帯を見直した。


そこに浮かび上がる『息吹くん』の文字。


何で電話してきたのかな…?

私はそんなことを思いながら電話に出た。


「もしもし…?」


『あっ清水、ちょっといい?』


「何よ…?」


『えっと電車、事故で止まっちゃって…。』


「もしかして…帰れないの?」


『……うん。』


や…やばい…緊張で声が震える…。


「待ってて。今、そっち行くから!!」


『え…清水!?』


プーップーッ…


私は携帯を切った。


そして家を飛び出した。


息吹くんの元へ走り出した足が止まらない。


これは一体何?

声を聞いただけで、ドキドキするのは何で?

このままこの気持ちを隠すのは辛いよ……



ーーねぇ…息吹くん。この気持ちに気づいてよ。



私は息を切らせて立ち止まった。

駅に着いたんだ……。


そこに彼のしゃんとした立ち姿が見えた。


私はそんな彼に近づいていった。


「はぁ…はぁ…。」



やっぱり全速力はキツかったかな……


「清水…。何で?」



息吹くんがとても驚いた顔をして

こちらを見ていた。


「分かんない。ただ…」


「…………?」