夏休みの間は寮は空いてないから

心愛は僕の家に来ることになった。


「最終確認、荷物よし。母さん弁当は?」


「はい、水筒も忘れずにね。」


お母さんが僕に玄関で弁当と水筒を手渡した。



「うん。それじゃ心愛はここにいること。
お母さんは家と心愛の事、しっかり頼むぞ!!」


「はいはい(笑)」


「じゃあいってきます!!」



―――バタン…



僕は扉を閉めて家を出た。







ーーーーーーーー心愛sideーーーーーーーー




「あの子ったら…あんなに
慌ててどうしちゃったのかしらね…。」


息吹のお母さんは少し頭に【?】マークを

作って、考えていた。


「新しい何かが始まるのかもしれないですね」


私はニッコリ笑って息吹のお母さんに言った。


すると、息吹のお母さんは

ますます不思議な顔をして、


「心愛ちゃん…新しい何かって?」


と私のことを見つめた。

私はクスッと笑って


「うーん…例えば恋とか?」


と私は息吹のお母さんを見つめた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





―――ガタンゴトン…



家から近くの電車で6つ目の駅。

その駅から歩いて15分…。


「田舎だな…。」


目の前に広がるのは大きな山々と綺麗な海に

囲まれた街。


てか…


「ガッツリ家、隣だな…。」


瞬の家も清水の家も目立つな…。

でけー…。