嫌いになりたいよ。



「で、ここからどう行けばいい?」

「あ、あたし案内しますよ」

「あ、本当?そっか良かった~」

だってこんなかっこいい人と会えるなんて

これが一生で最後かもしんないし。

それからあたしはその人を東高まで案内をした。

その人は今、大学生だと聞いた。

「おれ、社会科の生徒でさぁ」

「あたし、社会って大っ嫌い」

「おれも嫌いだったなぁ~」

「じゃあなんで社会科に入ったんです?」

「なんでだろうなぁ~」

よくつかみどころのない人だった。

「ありがとう、君のおかげだよ」

「い、いえ」

「お礼に握手してよ」

「は、はい」

あたしは緊張感からなんなのかわかんないケド

どきどきしっぱなしだった。