悠介に追いつかれる前に、会議室に飛び込むと、既に大勢のメンバーが席についていて一斉に視線が集まった。
え……?くすくす、にやりとでもいうような視線にさらされて戸惑いながら空いている席に座ると、ちょうど隣にいた先輩が耳打ちしてきた。
「最近話題の花緒ちゃんの首筋には、いつもきれいに花が咲いてるね」
「あっ……」
思わず手で首筋を隠してしまった。
「俺の嫁さん、ここまで赤い花つけたら怒り狂ってしばらく口もきいてくれないのに。平気そうで何より。幸せそうだな」
普段から公私ともに優しい言葉をかけてくれる先輩。
きっと私のつらい時期も知ってるから、嬉しそうに笑ってくれてるんだろう。
その気持ちが嬉しくてほっと息をついた。悠介に言われた言葉に傷ついていたけれど、大丈夫かな……。
「あ、花緒の天敵が来た」
小さな声で呟いた先輩の視線をたどると、ちょうど会議室に入ってきた悠介と目が合った。
どこか憮然としたその表情に、会議室の温度が少し低くなった気がする。
「とっとと結婚して、勝手に幸せになれよな。な、花緒。お前も早く幸せになって見せつけてやれ」
悠介との事を知っているからか、私の背中をぽんと叩いて励ましてくれる先輩の気持ちが嬉しい。
夏弥との事で悠介から嫌な事も言われたけれど、気にしないでおこう。
私の事をちゃんと愛してくれている夏弥の事、信じなきゃ。
夕べ愛してくれた夏弥の体温を思い出して、少し体が熱くなった。
え……?くすくす、にやりとでもいうような視線にさらされて戸惑いながら空いている席に座ると、ちょうど隣にいた先輩が耳打ちしてきた。
「最近話題の花緒ちゃんの首筋には、いつもきれいに花が咲いてるね」
「あっ……」
思わず手で首筋を隠してしまった。
「俺の嫁さん、ここまで赤い花つけたら怒り狂ってしばらく口もきいてくれないのに。平気そうで何より。幸せそうだな」
普段から公私ともに優しい言葉をかけてくれる先輩。
きっと私のつらい時期も知ってるから、嬉しそうに笑ってくれてるんだろう。
その気持ちが嬉しくてほっと息をついた。悠介に言われた言葉に傷ついていたけれど、大丈夫かな……。
「あ、花緒の天敵が来た」
小さな声で呟いた先輩の視線をたどると、ちょうど会議室に入ってきた悠介と目が合った。
どこか憮然としたその表情に、会議室の温度が少し低くなった気がする。
「とっとと結婚して、勝手に幸せになれよな。な、花緒。お前も早く幸せになって見せつけてやれ」
悠介との事を知っているからか、私の背中をぽんと叩いて励ましてくれる先輩の気持ちが嬉しい。
夏弥との事で悠介から嫌な事も言われたけれど、気にしないでおこう。
私の事をちゃんと愛してくれている夏弥の事、信じなきゃ。
夕べ愛してくれた夏弥の体温を思い出して、少し体が熱くなった。

