瀬尾さんはそう話すと、小さくため息をついた。私の顎に指を差し入れて自分と顔を合わせて、さっきよりも少し長めのキスを落とす。
味わうように丁寧に優しさを与えてくれるキスに、目覚めたばかりの私の意識は一気に瀬尾さんへと向かう。
「ん……んふ……あの……瀬尾さん……」
瀬尾さんの唇が角度を変える瞬間に、大きく息をして瀬尾さんを呼ぶと
「夏弥。そう呼べって言っただろ?」
少し低い声が返ってきて、キスが次第に深くなっていく。
私の体を横抱きにして、まるで食べつくすように激しいキスを繰り返す夏弥さんに驚いたけれど、気付けば私からも思いを返していた。
私の両手は夏弥さんの首に回されて、必死にしがみついて。
「な……夏弥さん」
無意識なのかどうか。そう呼べば彼が喜ぶとわかっていて、そう呼ぶと。
「ん、いい子だ。でも……」
私を抱きしめる腕の強さがさらに強いものになって、私と夏弥さんの距離がぐっとゼロに近づく気がする。
そんな事が嬉しくて、幸せに思えて、昨日とは違う自分の感情に心地良さすら覚えた。
「夏弥さん……」
そして、さらにそう呼ぶと。夏弥さんはゆっくりと顔を離してにやりと笑いながら
「夏弥。さん、はいらない」
額と額をくっつけて、くくくっと小さな声をもらした。
「夏弥……」
そう呼ぶ事が当たり前のような錯覚と、その権利が欲しいという気持ちが重なって、自然にそう口にできた。
そして、彼の嬉しそうな顔を見て、ますます彼の虜にさせられた。
味わうように丁寧に優しさを与えてくれるキスに、目覚めたばかりの私の意識は一気に瀬尾さんへと向かう。
「ん……んふ……あの……瀬尾さん……」
瀬尾さんの唇が角度を変える瞬間に、大きく息をして瀬尾さんを呼ぶと
「夏弥。そう呼べって言っただろ?」
少し低い声が返ってきて、キスが次第に深くなっていく。
私の体を横抱きにして、まるで食べつくすように激しいキスを繰り返す夏弥さんに驚いたけれど、気付けば私からも思いを返していた。
私の両手は夏弥さんの首に回されて、必死にしがみついて。
「な……夏弥さん」
無意識なのかどうか。そう呼べば彼が喜ぶとわかっていて、そう呼ぶと。
「ん、いい子だ。でも……」
私を抱きしめる腕の強さがさらに強いものになって、私と夏弥さんの距離がぐっとゼロに近づく気がする。
そんな事が嬉しくて、幸せに思えて、昨日とは違う自分の感情に心地良さすら覚えた。
「夏弥さん……」
そして、さらにそう呼ぶと。夏弥さんはゆっくりと顔を離してにやりと笑いながら
「夏弥。さん、はいらない」
額と額をくっつけて、くくくっと小さな声をもらした。
「夏弥……」
そう呼ぶ事が当たり前のような錯覚と、その権利が欲しいという気持ちが重なって、自然にそう口にできた。
そして、彼の嬉しそうな顔を見て、ますます彼の虜にさせられた。

