「そっか。あいつもいろいろあるみたいだしな」


「まぁね。あんまり話したがらないし、私もよく知らないんだよね」


嘘。


本当は理由を知ってる。


だけど、それは私から話すことじゃないから。


「そろそろ帰るか」


「だね。心配してるかな~?」


「多分あいつはしてるな。いや絶対?」


あいつ?


…舜太、何変な事言ってんの?


「何してんだ?置いて行くぞ」


「あ!まって!」


私達は倉庫に向かって歩き出した。


さっきよりも距離を縮めて…。