「いないのか?別に物でもいいんだぜ?」


いるとわかっているが、これは男の子の口から聞きたい。


いや、聞かないといけないんだ。


「…仲間」


「フッ。いるじゃねぇか。今度はそいつらを守れるようになれ」


「守る…」


その時の俺はなぜか、こいつならなれると思ったんだ。


理由は分かんねぇけど……。


こいつの目はもう死んでいなかった。


何かを見つけたような、光を目に宿していた。