夜に舞う桜~夜桜~

悠を振り切った私は、夜の街を見周っていた。


この時間は不良が多いからな。


絶対と言っていいほど、何かが起こるんだ。


そして突然聞こえたケンカの音。


やっぱり。


ケンカがない日はないのかよ。


「新人の…にっ!う…ぜぇ!!」


どこからだ?


目を瞑り、気配を探す。


……あっちか!!


私はすぐさまケンカの音が聞こえる場所へ向かった。