夜に舞う桜~夜桜~

そう、あれは中学2年生の夏…。



「真冬!?どこ行くんだ!?」



「うっせぇよ。どこでもいいだろ」



この頃の私は、心も口調も荒れていた。



原因は〝あの日のこと〟



みんなは私のせいじゃないって言っていたけど、私は自分のせいだって。



汚い族を潰すことで、その罪を償っているつもりでいたんだ。



…みんなから、現実から逃げて。



「おい!真冬!」



私は悠を無視して、フードを深くかぶり夜の街に出た。