夜に舞う桜~夜桜~

「ありがとっ…」


でも本当にいいの?


私は双龍の総長なのに……。


みんなは知らない。


だからそんなことは聞けないけど、知っている私はどうしても戸惑ってしまう。


そんな私の思いがわかったのか、圭が私の前までやってきて微笑んだ。


「俺達はどんな女よりも、ただ1人、水瀬真冬がいいんだ」


「うんっ」


やばいっ、その言葉にちょっと涙が出てきちゃった。


私って涙腺弱くないはずなのに…。


「と、いうことで」


「へっ!?ちょっ!」


感動していると、いきなり圭に腕を引っ張られた。


「行くぞ」


行く!?


どこに行くの!?


だけど、そんな私の悩みはすぐになくなった…。