「…わかった」


不満そうな顔が気になるが、この際はスルーだ。


真冬を連れていくわけにはいかねぇし。


見つかったら敵に狙われるのがオチだ。


そうならないためにも、ここにいてもらうしかない。


「ケガしないでね?」


「ケガしたら、仕事できねぇじゃん」


真冬に向かって微笑んだ。


真冬もニコリと微笑み返してくれた。


「ここ出たら、説教だから」


真冬の頭をクシャリと撫でる。


気持ち良さそうにする真冬を見てから、俺は総長室を出た。