私はお兄ちゃんと別れ、幹部室に向かう。


中にはパソコンを触る悠だけがいた。


みんなはまだ特訓中かな?


「終わったのか?」


「うん。私、あっちにいるから特攻服よろしくね?」


「了解」


私は悠の返事を聞くと、総長室に入った。


いつでも夜桜になれるように、黒色の半袖に半ズボンに着がえる。


ゴムもちゃんと持った。


準備はOKだ。


着ていた服を畳んでいると、ドアをノックする音が聞こえてきた。


「どうぞ〜」と返事をすると悠が入ってきた。


「もう行くのか?」


「うん。…最後かもしれないし。じゃあ、また明日」


もう時間はないから。


だからいられる最後のその時まで、みんなといたいんだ。


「気をつけろよ」


「ありがとう」


手を振り、総長室から出る。


総長室のドアは静かにパタンと閉まった。