「わざわざここまでサンキューな」


圭がお礼を言うと、悠は微笑んだ。


おお、胡散臭い笑いじゃないぞ。


それだけ信頼してるってことだね。


うん、いい傾向だ!


「気にすんな。ドライブみたいなもんだよ」


いや、それ違うから。


もう突っ込む気力もないから突っ込まないけど。


「じゃあな」


そう言って、私の髪をくしゃっと触ってから帰っていった。


…髪が乱れるじゃん、バカ。


…悠たちも帰ったし、そろそろ私も帰ろうかな。


っと、そうだ。


あることを思い出し、私は圭の服のすそを引っぱった。