「勇気。席どこ?」


ずっと注目されるのは嫌。


今日も寝不足だし、早くに席に座って寝たい。


「席はー番後ろの窓側です」


やった!一番後ろ!


勇気はやっぱり勇気だ!


私の良き理解者です♪


「よろしく」


席に座ると、前の席の子が話しかけてきた。


話しかけるのはいいんだよ?


でもさ、君…。


「…誰?」


私の言葉にまたざわつき出す教室。


「…有名なのね」


「まぁ。知らない子なんていないと思ってた」


「…………」


そんなに有名なの?


まぁ、可愛いし…有名でもおかしくないか。


「俺は広瀬 和斗-ヒロセ カズト-。和斗って呼んで?よろしくね!」


というか頭、オレンジだし…。


顔は可愛くても、やっぱり不良か…。


「私は水瀬 真冬。真冬って呼んで」


「うん。真冬っておもしろいね!」


「そう?」


おもしろいなんて初めて言われた…。


「真冬に仲間、紹介したいんだけどいい?」


「うん」


仲間?


友達かな?