「とりあえず、陸の元へ行こう」


お兄ちゃんの元へ…。


そうだよね、お兄ちゃんもきっと待ってるはずだから。


「っ…うん」


お父さんは静かにドアを開けた。


中に入ると、先生と看護婦さんがいて、お兄ちゃんの周りを囲んでいる。


お兄ちゃんの体に繋がってる管がすごく痛々しくて。


自分の過去の過ちに嘆きたくなる。


「ご家族の方ですか?」


「はい」


どうしよっ…。


震えてきたっ……。