「圭さん!準備できました!」


「行くぞ!」


圭はそう言うと、私を引っぱって倉庫を出た。


パニック状態の私は、圭に引っ張られるしかなかった。


だって…信じられない。


強くて優しくて…いつも太陽のような笑顔でみんなを笑わしていたお兄ちゃんだよ?


お兄ちゃんが急変したなんて…信じられないっ。


信じたくないっ!


「大樹、場所は?」


「中央病院!」


「中央病院へ!急いでくれ!」


私の雰囲気にただごとじゃないと思ったのか、急いでくれたおかげで5分もかからない内についた。


急ぎたいのに、ドアは早く開いてくれない。


ウィーン…。


焦らすようにドアはゆっくりと開いた。


私は急いで中に入り、病室へ向かった。