夜に舞う桜~夜桜~

「…ん…」


…何?何か暖かいものに包まれてる…。


目をそっと開けると、青ざめた顔をしたお兄ちゃんの顔があった。


「っ!?お兄ちゃん!?」


「陸一!こっちは終わっ……陸!?」


そこに来たのは、氷龍の副の桐谷 翔吾-キリヤ ショウゴ-君だった。


お兄ちゃんの様子を見て、翔吾君が慌てる様子を見せた。


「陸!!…救急車を呼べ!」


救急車…?


ねぇ…お兄ちゃんはどうしたの?


お兄ちゃんの様子が知りたくて、お兄ちゃんの背中を揺する。


背中はなぜかヌルッとしてて。


え、ヌルッ…?


手には真っ赤な赤色。


「はい!」


お兄ちゃんっ……。


私の……せいでっ………。