ーバンッ!!


勢いよく開いたドア。


そのドアを開けたのは、私が一番知っている人で、一番来てほしくなかった人だった。


「真冬!!」


「お…にい…ちゃん…」


来たらだめ…。


危ないからっ…。


私は大丈夫だからっ…早く逃げてっ…。


そう言いたいのに、恐怖からか、声にならない。


なんでっ…どうして肝心な時にっ!!


「やっとお出ましか」


「てめぇ!」


やめてっ!


「てめぇらは絶対許さねぇ!!」


このままじゃ、お兄ちゃんが!