百鬼夜行の主




私は嗚咽を漏らした。


自分は人間ではないという現実が深く心をえぐる。


小学生のころ、妖怪を引き寄せるせいで「化け物」といわれそのたびに「自分は人間だ」と自分自身に言い聞かせてきた。


しかし、私は妖怪…普通に言う、化け物なんだ。


自然と涙が溢れる。相当ショックみたいだ。自分が化けものだっていうことが。


私は嗚咽だけ漏らし、泣き続けた。


瞬間、何かに包まれた。


自分が鬼灯の腕の中にいると気付くのに時間がかかった。