『百鬼夜行の主、五十嵐 幽。主様の命により…お前を殺す』 烏天狗が刀を抜き、剣先を私に向ける。 「まさか暗殺にあうなんて思いもしなかったよ…」 烏天狗の刀が風を纏う。私は後方に跳んだ。 刀を振ると同時に突風が巻き起こる。突風で木がメキメキと音をたて、ガラス窓が割れる。 私は高く跳び、部室棟の屋根に登った。刹那、風が私を包み込んだと同時に腕や足に鋭い痛みと熱い感触があった。 見ると無数の傷がありそこから血が流れていた。 「風の刃か…」 私は校庭まで全力疾走した。