百鬼夜行の主




「失礼しまーす」


鬼灯を探していると、教室の隅で女子が小さく黄色い悲鳴をあげていた。


本当に何なんなんだろう…?


鬼灯を探してみる。すると、視界に席に座って本を読んでいる姿が入った。


人間の姿の鬼灯は髪が自然な黒色で角は生えていない(当たり前だが)


まぁ、顔立ちはイケメンなままなので人気があるのは確かだ。


ちなみに名前は鬼灯ではなく織灯 四鬼(おりひ しき)にしたらしい。


私は鬼灯の席に近づいた。


「織灯君、雪羅と一緒に昼食べない?」


鬼灯が顔を上げる。


「いいですね。ご一緒しますよ」


鬼灯は微笑み、弁当箱を持って教室を出た。