百鬼夜行の主



時を同じくして―


『お館様』


男の近くに狐の仮面をつけた妖怪が近寄る。



『どうだったか?鬼李の娘は…』



『鬼李の娘は男装して百鬼を率いています。また、右腕に何らかの情を持っているようで…』


『右腕……銀髪の鬼のことか?』


『えぇ…』


男が口角を上げる。それはまるでいいおもちゃを見つけたようなものだった。