4年前の夏、私は一人の雪女を助けた。 たったそれだけだった。 名前も名乗らず、買ったばかりのアイスを与えただけだった。 しかし、不運にもその雪女はとてつもなく記憶力がよかった。 それから、雪女はストーカー行為を働き、私の家まで探し当てたのだ。 そして、その雪女が開口一番に言った言葉は― 『私たちの百鬼夜行の主になってください』 だった。