―数十分後
『これで全部ですね…』
倒した妖怪たちが塵になる。鬼灯の言った通り、全部倒したみたいだ。
私は額を伝う汗を拭うと、鬼灯を見た。
「鬼灯、怪我はない?」
『俺は平気です、主様は?』
「どうってことは無い」
鬼灯が目線を私の右肩に移すと、表情を曇らせた。不思議に思い私は鬼灯の視線の先をみる。
右肩は赤黒く染まっていた。気付かなかったが、どうやら切られたようだ。鬼灯がため息をつく。
『どうってことありますよね…一度戻りますよ』
鬼灯が私の腕を掴み、歩き出す。私は頬を膨らませ、大人しく歩き出した。


