係員の指示に従い、鬼灯はゴンドラから降りた。

「主様、足元にお気を付けてくださいね」

「……あぁ」

ゆっくりとゴンドラから降りた。鬼灯が微笑みながら私の手を掴む。

私の顔が真っ赤になっているのを知りながら、鬼灯はわざと指を絡めるのだ。

「なぁ鬼灯は私の事、いつから好きだったんだ?」

鬼灯は少しキョトンとした顔で私の顔を見た。

「出会ったばかりの時から好きでしたよ。しかし、主様が鈍感なのか、俺の事男として見てなかったのか目の前で着替えたりするから生殺しでしたよ」

「なっ…!!」

私は真っ赤な顔を隠すため俯いた。

鬼灯は妖艶に微笑みながら、私の唇に自分のそれを合わせた。

「愛してますよ。主様」

鬼灯が子供のような笑顔を私に向けた。

「……私もだ。鬼灯」

私は満面の笑みを浮かべ、繋いだ手に力を込めた。