『お前の眼には、俺は映ってない…』 私は気狐に向かって呟いた。 気狐の目が、大きく見開かれる。 『お前の眼には、俺は反射しているだけ…俺は映っていない。お前の眼は、俺じゃなく…先代を…俺の父さんをみている』 気狐が唇を噛む。 『黙れぇぇぇぇぇ!!!』 気狐の妖気が、私の肌を切り裂く。身体のあちこちで熱をもった痛みが走る。 『お前の眼には、父さんをみている。だがお前がみている父さんへの眼は…』 私は静かに、唇を動かした。