百鬼夜行の主



紋司詩町二丁目―


闇の中俺は走り続けていた。


胸が締め付けられるような痛みに襲われる。


足に感覚はもうなく、ただ走り続けていた。


背後を振り返る。


見たこともない生物が俺を追いかける。


一番前にいる生物は、俺に向かって腕を伸ばす。