百鬼夜行の主



鬼灯side


『『『『主様ぁぁぁぁぁ!!!』』』』


百鬼たちの叫び声が、鼓膜を貫く。


瞬間、轟ッという音を立て主様の体を真っ赤な炎が取り巻いた。


あまりの眩しさに、俺は目を掌で覆った。


光が少しずつ弱くなる。俺は掌を目の前からどかす。


俺は目を見開いた。


そこに立っていたのは―先代と同じ姿をした主様だった。


真っ赤に燃え盛る髪に、紅色の瞳、額には2本の角を生やした主様の姿が俺の前に現れていた。


炎の熱風が、主様の羽織をひるがえす。主様が俺の方を見た。


そして、静かに微笑む。


『…無事だったみたいだね。鬼灯。ありがとう』


主様の面影が、先代と重なった。そして、俺は理解した。


―主様の鬼としての力が覚醒したのだ


主様は気狐に身体を向け、口角をあげた。気狐は狂気を含んだ笑みを浮かべる。


『いいじゃねぇか…その力、その姿。全て鬼李そっくりじゃねぇか…!!!』


『あぁ…守るために、戦うために俺はこの力を手に入れた』


『アッハ~ッ…イイゼ、イイゼ、イイゼ…たっまんねぇな!その力!!!』


気狐が地面を蹴った。主様も、同じタイミングで地面を蹴る。


―気狐と主様の妖気が、今ぶつかり合った