「ほら、春!見よ!」


南野が春に近づき、卒アルを開いた。


「春、これだよ。あたしたちのクラス。ほら、春もいる」


春は黙って自分のクラスの写真を見つめた。


「あたし、だ…」


「ね?あ!これはあたしで…これは喜多川くん…っていってもダメか…」


「―――…喜多川くん…?」


南野の言葉に、春が反応した。