病室には、アイツ。


幸村がいた。


病室にあるパイプ椅子に腰かけ、春と楽しそうに話していた。


俺には見せたことのない、無邪気な笑顔で。


幸村のいる病室に行く勇気もなく、俺は多目的室で幸村が帰るのを待った。


マジだせっ…。


このまま…春をアイツに取られそうだ…。