「聖になに言われたかはだいたい予想できるけど…高原は気にしなくていいから。高原は、ただ春の記憶が戻ることだけを考えてればいいの。わかった?」


「そうだぞ。ま、振られるかもしれねぇけど……ってぇ!」


「お前は一言余計なんだよ」


彼方の奴、どんだけ振られるって言えば気が済むんだよ。


「そういえば、高原。今日も春のとこ行くんでしょ?」


「ああ。つか、毎日行く」


「ならよかった。あたし、今日はちょっと用あるから行けないの。だから、春の事よろしくね」


「ああ…」