「春だって、好きで高原のこと忘れたわけじゃないんだから…。それに、春の担当医の先生もすぐじゃないけど記憶は必ず戻るって言ってたよ」


「………」


「だから!あんたがウジウジしてたって意味ないのよ!」


「………」


「いい!?なんとしてでも春の記憶戻らせさせるよ!?わかった!?」


「お、おう…」


南野は俺の胸ぐらをつかんでそう言った。


俺より男らしい南野。


だが、南野が春の親友でよかったと思った―――…。