僕の想いが届くように



上半身だけを起こしている春は、ちゃんと目覚めていて


すごくキレイだった。


ああ……春だ…。


やっと…『好き』って言える…。


「もう春、あんたも何か言いなよっ!彼氏なんだから!!」


南野はそう言って春の背中を叩いた。


「えっ、と…」


春は戸惑っているようだった。


だけど、なにかがおかしい…。


そして―――――――…



「ねぇ、由梨…この人…誰……?」