誰もいない暗闇の中。


 暗いところは苦手。


 誰かがいるかもというかすかな希望を信じて、


 叫んでみる。


「誰かいませんか。」


 同じ言葉が何重にもなり、


 ここがすごく響く、


 広く本当に誰もいない場所だと知る。


 怖い。


 怖い。


 誰か―――。