「別れよ。」
いつものように私は言う。
「何で!?俺が何か怒らせるような事した!?嫌いになるような事した!?」
そして、いつものようにさっきまで彼氏だった男は、泣きそうな顔ですがってくる。
「別に。ただ、もう飽きただけ。」
「なっ…」
男が何か言うのを聞き流していた私は、何人かの生徒がこっちを見ていることに気づいた。
「さよなら。」
最後に微かに微笑むと、私はくるりと向きを変え、その場を立ち去った。

この人も、私に本当の恋を思い出させてはくれなかった―。