でも、あいつは女なのに香水臭くなかった。あいつから匂ったのは、シャンプーの香りみたいなやつ。すごく気分が落ち着くやつだった。

それに、名前を聞いても媚びうってこなかったのは、俺の中では初めてだ。


だからなのか、俺はあいつが気に入った。

  ―輝裕side end―