「先生に止められてるじゃん。風が入って風邪ひくからって。」 薬の臭いは鼻につく。 私も窓を開けたい気持ちは山々だった。 「少しなら、大丈夫だよ。」 そう言ってベッドから起き上がる、私の恋人。 空に人、と書いて あおと。 読めないねと言うと、いつも空人は笑う。