もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「なーにっ?」
「なんだよ?」
「なんでしょう?」


一斉に、おじさんに注目する。


『ヒジョーに、図々しいお願いなのデスガ……』


「うんっ」
「うん、うん!」
「はいっ」


『ワタシを、アノ透明の部屋に置いては頂けないデショウカ!?』


「透明の部屋!?」


意味不明な発言に、考え込んでしまう3人。


やがて、その意味に気付いた陽太が大きな声で叫んだ。


「もしかして、サンルームのことじゃねぇのっ」


「えっ、サンルーム!?」


『ソッ、ソレ! サンのルームッ』


ベランダに沿って広がるサンルームは、全面、頑丈そうな硬質のガラスで覆われている。


一年中、太陽がいっぱいに降り注ぐその場所は、真冬でも洗濯物が乾く、雪国の強い味方。


「なるほどねーっ」


優衣は、おじさんのその発想に感動した。