もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「ところで、妖精さんはいつもどこに居らっしゃるの!?」


そして母親は、いきなり本題に入った。


「私の部屋だけど……」


危機を察した陽太が、優衣の前に出る。


「母ちゃん! おじさんを追い出すなよっ」


「そんなことしないわよ」


「じゃあ、父ちゃんには絶対に言わないよなっ」


陽太は、答えに詰まる母親に更に迫る。


「父ちゃんが知ったら、おじさんを交番に連れてっちゃうだろーっ」


「連れて行かないわよ」


黙って聞いていた優衣も立ち上がる。


「でも、研究所とかに送ちゃうかもしれないじゃない!」


「……確かに。それは、あるかもしれないわね」


「えっ、あるのーっ!」
「あんのかよっ!」


2人の驚きの声は重なり、おじさんの動きは止まった。